南北の位置をつかむ
平地と山地を分ける
水域との距離を見る
同じ緯度や標高でも、斜面の向き、風、降水、栽培の方法によって畑の条件は変わります。
GRAPES & PLACES
品種から、産地をたどる。
品種を選ぶと、記事で取り上げた州が地図に表示されます。州名から地域の解説へ進めます。
Nebbiolo
ネッビオーロ
バローロもバルバレスコもネッビオーロから造る。さらに北のヴァルテッリーナではキアヴェンナスカと呼ばれる。同じ品種を追うだけで、丘陵からアルプスの斜面へと産地が変わる。
- 1ヴァッレ・ダオスタ ↗
北西部 · 州の地理と主要呼称
- 2ピエモンテ ↗
北西部 · 州の地理と主要呼称
- 4ロンバルディア ↗
北西部 · 州の地理と主要呼称
Sangiovese
サンジョヴェーゼ
サンジョヴェーゼはトスカーナの代表品種だが、ロマーニャにも広がる。ブルネッロとキアンティ・クラッシコを比べると、土地だけでなく、認められる品種構成にも違いがある。
- 8エミリア=ロマーニャ ↗
北東部 · 州の地理と主要呼称
- 9トスカーナ ↗
中部 · 州の地理と主要呼称
- 10ウンブリア ↗
中部 · 州の地理と主要呼称
Aglianico
アリアニコ
アリアニコの代表的な産地は、カンパーニャのタウラージとバジリカータのヴルトゥレ。南イタリアの黒ブドウを追うと、海辺ではなく内陸の丘陵に行き着く。
- 15カンパーニャ ↗
南部 · 州の地理と主要呼称
- 17バジリカータ ↗
南部 · 州の地理と主要呼称
Nerello Mascalese
ネレッロ・マスカレーゼ
エトナの赤を代表するネレッロ・マスカレーゼ。同じ火山の周囲でも、北側と東側では畑の条件が違う。「火山性」という共通点の先に、斜面ごとの差がある。
- 19シチリア ↗
島嶼部 · 州の地理と主要呼称
Vermentino
ヴェルメンティーノ
ヴェルメンティーノはサルデーニャと、リグーリアやトスカーナの沿岸を結ぶ白ブドウ。同じ島の中でも、ガッルーラとサルデーニャ全域の呼称では範囲が違う。
- 3リグーリア ↗
北西部 · 州の地理と主要呼称
- 9トスカーナ ↗
中部 · 州の地理と主要呼称
- 20サルデーニャ ↗
島嶼部 · 州の地理と主要呼称
Verdicchio
ヴェルディッキオ
カステッリ・ディ・イエージとマテリカ。マルケの二つの産地はヴェルディッキオを共有するが、海からの距離や谷の形が異なる。同じ品種だからこそ、場所の違いを比べやすい。
- 11マルケ ↗
中部 · 州の地理と主要呼称
Glera
グレーラ
グレーラは品種名、プロセッコは区域を持つ呼称の名前。ラベルに並ぶ二つの言葉を分けると、広域のProsecco DOCと丘陵のDOCGの違いも整理できる。
- 6ヴェネト ↗
北東部 · 州の地理と主要呼称
- 7フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア ↗
北東部 · 州の地理と主要呼称
Fiano
フィアーノ
フィアーノ・ディ・アヴェッリーノの産地は、カンパーニャ内陸のイルピニアにある。南イタリアの白ワインを、海岸の温暖さだけで説明できないことがわかる品種だ。
- 15カンパーニャ ↗
南部 · 州の地理と主要呼称
Montepulciano
モンテプルチャーノ
モンテプルチャーノは黒ブドウの名であり、トスカーナの町の名でもある。ラベルの同じ一語が、品種を示す場合と場所を示す場合で、別のワインに結びつく。
- 11マルケ ↗
中部 · 州の地理と主要呼称
- 13アブルッツォ ↗
南部 · 州の地理と主要呼称
- 14モリーゼ ↗
南部 · 州の地理と主要呼称
Primitivo
プリミティーヴォ
プーリアのプリミティーヴォには、マンドゥーリアとジョイア・デル・コッレという代表的な産地がある。同じ品種でも、台地の立地や海からの距離は変わる。
- 16プーリア ↗
南部 · 州の地理と主要呼称
Carricante
カリカンテ
エトナの白を代表するカリカンテ。赤のネレッロ・マスカレーゼと対にすると、同じ火山の産地にも、品種と栽培地の異なるワインがあることがわかる。
- 19シチリア ↗
島嶼部 · 州の地理と主要呼称
Corvina
コルヴィーナ
コルヴィーナは、ヴァルポリチェッラのワインを構成する黒ブドウ。同じ地域のブレンドでも、陰干しや再発酵を行うかどうかで、造り方が大きく変わる。
- 6ヴェネト ↗
北東部 · 州の地理と主要呼称
掲載記事で扱う代表的な関係です。全栽培地域や栽培面積を示す図ではありません。番号は州内の代表位置で、州境・呼称区域を表しません。地形:Natural Earth。
FIELD NOTE 01
南北の位置と標高
イタリア半島は南北に長く、北にはアルプス、半島にはアペニン山脈が連なる。緯度は気候を知る手がかりだが、畑の高さはそこから読み取れない。南の高地と北の低地では、緯度と標高の両方が気温に関わる。
シチリアのエトナを沿岸の低地と同じ条件で捉えると、この差を見落とす。州名に加えて畑の標高が必要になるのは、そのためだ。
FIELD NOTE 02
斜面の日射と水域の影響
同じ高さでも、斜面の向きが変われば日射の受け方が変わる。海や湖への距離、風、降水の時期も栽培条件を左右する。標高だけを根拠に、完成したワインの酸や香りまで決めることはできない。
アルト・アディジェなら谷底と高い斜面、カンパーニャなら沿岸と内陸のイルピニアが比較の例になる。一つの州の中にも、異なる条件の畑がある。
FIELD NOTE 03
州・呼称・畑の境界
州は行政区分、原産地呼称は生産規定で定める区域だ。両者の境界は必ずしも重ならない。さらに一つの呼称の中でも、村や畑によって斜面や標高が異なる。
州の地図で大まかな位置をつかみ、呼称の地図で範囲を確かめ、畑の地図で斜面を見る。それぞれの地図から得られる情報が違う。
FIELD NOTE 04
水分と成熟を結ぶ
水分条件は、葉が光合成を続ける働きにも関わる。強い水不足は光合成を抑えるため、雨が少ないほど成熟に有利という関係にはならない。斜面の排水だけでなく、土壌が蓄える水と、降雨の時期を合わせて考える必要がある。
畑の位置から味を推測するときは、まずその場所の気温・日射・水分が果実の生育にどう働いたかを問いにする。南の産地でも高地と沿岸の低地では条件が変わり、同じ畑でも年の天候によって結果が変わる。
この節の根拠:AWRI|気候・水分条件とブドウの生育 ↗
エトナの畑を説明するなら、「シチリア」に標高、斜面の向き、海への距離を加える。
PAUSE & REFLECT
理解を確かめる
シチリアのワインを「南の暑い土地のワイン」とまとめると、エトナの何を見落とす?
解説を読む +
高い標高や斜面の向きによる栽培条件の違い。シチリアという位置が同じでも、エトナの高い斜面と沿岸の低地では、気温や日射、海の影響を同じとみなせない。
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本文の参照資料です。生産規定の詳細は現行文書で、個別ワインの仕様は該当する収穫年の資料で確認できます。
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