制度・醸造 / FIELD NOTES

Two paths to sparkling wine

瓶内二次発酵とタンク方式の違い

フランチャコルタとプロセッコには、どちらにも泡がある。発酵する場所、使う品種、澱と過ごす時間を比べると、その泡を生む造りの違いがわかる。

FOLLOW THE PROCESS

泡は、どこで生まれる?

ワイン・製法を切り替え、工程の番号を選ぶと、その段階で何が変わるかを確認できます。

瓶内二次発酵

例:フランチャコルタ、トレント
  1. ブドウを発酵させて造ったワインを用いる。品種と発泡方法は別の情報。

  2. 瓶の中で生じた炭酸ガスをワインに保持する。

  3. 澱との接触が香りや口当たりの変化に関わる。期間は呼称・タイプ・生産者によって異なる。

  4. 製法だけでは最終的な甘辛は決まらない。糖分の表示を別に確認する。

本文と出典を確認する →

違いを理解するために主要工程を抜き出した模式図です。工程の幅は時間を表しません。個別の生産手順・使用条件は呼称やワインによって異なります。

FIELD NOTE 01

瓶内二次発酵とタンク方式

フランチャコルタの瓶内二次発酵では、瓶の中で生じた炭酸ガスをワインに保持する。プロセッコで主に用いられるタンク方式では、耐圧タンク内で発酵させ、圧力を保って瓶詰めする。

二つの方式で大きく違うのは、発酵を行う容器だ。発泡性ワインにはほかの製法もあるため、この二分類だけで全体を説明することはできない。

FIELD NOTE 02

澱との接触と品種の香り

発酵後に澱と接触する時間は、香りや口当たりの変化に関わる。瓶内二次発酵という名前が同じでも、澱と接触する期間まで同じとは限らない。タンク方式にも接触時間の違いがある。

品種も異なる。シャルドネやピノ・ネーロなどを使うフランチャコルタと、グレーラを中心とするプロセッコでは、製法と品種の両方が比較に含まれる。

FIELD NOTE 03

製法と甘辛の表示

瓶内二次発酵かタンク方式かという情報だけでは、完成したワインの糖分はわからない。BrutやExtra Dryなどは糖分に関する表示であり、発酵する場所とは別の情報だ。

ラベルや生産者の資料では、品種、発酵方式、澱との接触期間、糖分の表示をそれぞれ確かめられる。製法が同じ二本でも、これらの条件が違えばスタイルは変わる。

FIELD NOTE 04

瓶内熟成では酵母の澱が関わる

二次発酵後の酵母は澱として残り、自己分解を通してワインの熟成に関わる。シャンパーニュ委員会は、自己分解と緩やかな酸化が並行する過程として澱との熟成を説明している。瓶内二次発酵を学ぶ際には、この過程を発酵そのものと分けて捉えたい。

この説明は、フランチャコルタの個別銘柄の熟成期間を示すものではない。比べる二本の資料で、二次発酵後から澱抜きまでの期間を確かめる。澱抜き後の保管期間も分けると、熟成の違いを読むための記録になる。

この節の根拠:シャンパーニュ委員会|澱との熟成 ↗[資料確認

この記事の要点

フランチャコルタとプロセッコを比べる際は、発酵容器に加えて品種と糖分の表示を見る。

PAUSE & REFLECT

理解を確かめる

瓶内二次発酵という情報だけで、辛口と判断できる?

解説を読む

判断できない。瓶内二次発酵は発酵を行う場所の情報であり、完成したワインに残る糖分を示してはいない。甘辛は糖分の表示や仕様で確かめる。

演習で復習する →

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出典・参考資料

本文の参照資料です。生産規定の詳細は現行文書で、個別ワインの仕様は該当する収穫年の資料で確認できます。

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